東芝 REGZA Z9000 ゲームダイレクトの検証

ほとんどゲーム目的で『REGZA Z9000』を選んだ私にとって、
目玉はやはり極力遅延を抑えたと言われる『ゲームダイレクト』モードです。
さっそく実際にゲームを遊んで、その実力を確かめてみたいと思います。

ゲームダイレクト

ゲーム機の接続とテレビの設定

まずは、お目当ての『ゲームダイレクト』を有効にするために
Xbox360をHDMIケーブルでテレビに接続します。

次にXbox360本体の設定で、画面解像度を1080pに。

あとはREGZAのリモコンで画面サイズを『Dot By Dot』にして、
映像メニューから『ゲームダイレクト』をオンにすると、
一瞬画面が消えた後に、この設定が有効となります。

準備が出来たらさっそくスト4の持ちキャラであるバルログで出陣。
結果はブラウン管テレビで遊んでいた時と殆ど変わらぬ操作感で
たいへん快適なプレイが可能でした。
REGZA最高、Z9000最高!( `|´) ヒョ~

ちなみに、この時の遅延値は公称1フレ(実測2フレ)と言われていますが、
私にはまったくそれを感知することは出来ませんでした。

以上の結果から、豊富なテレビ機能と快適なゲーム環境で
液晶テレビはREGZA一択!となるところですが、
なかなかそうは問屋が卸さないのが現実でした…。

ゲームダイレクトの仕様

上記の『ゲームダイレクト』を有効にするためには、
画面モードが『Dot By Dot』の時のみという条件が付きます。
実はこれがけっこうなクセ者です。

この『Dot By Dot』とは、スケーリング(伸縮)を行わず
1ドット=1画素でプレーンな画面を映し出すモードのことで、
先ほどXbox360の設定を『1080p』に設定したのは、
Z9000とXbox360の解像度を同じにする必要があった為です。

幸いXbox360には、本体にハードウェアスケーラが搭載されていて
たとえゲームが720pの解像度で制作されていたとしても、
それを強制的に1080pにアップスケールすることが出来ます。
しかし、それを持たないPS3やWiiを繋いだ場合はどうなるか。

このような額縁状態で大画面をまったく活かせない
ガッカリモードの表示になってしまいます。

ちなみにスト4はXbox360・PS3共に720pで作られており
PS3でスト4を遊んだ場合はもちろん、
Xbox360でも本体がアーケード等でHDMI出力を持たない場合は
REGZAのD端子がD4(720p)までなので同様の結果となります。

さらにHDですらない480pなWiiは、
もっと酷い状態になってしまうのかと思いきや、
SD画質な入力に対しては『Dot By Dot』を
選ぶこと自体が出来なくなります。
つまりWiiでは『ゲームダイレクト』使用不可です。

もう1つのゲームモード

しかし『ゲームダイレクト』がなくともREGZAにはまだ
公称3フレ(実測4フレ)といわれる『ゲームモード』があります。
このモードならテレビのスケーリングが自由に使えるので
1080p以下の入力でもフルな画面でプレイが可能です。

というわけで、なるべく遅延の原因になりそうな
倍速などの機能をオフにしつつ『ゲームモード』を試してみると…、

だめだコリャ~。( ´|`) ヒョ~
ダイレクトとの差はたったの2フレですが、私のような
ヘタレプレイヤーでもはっきりとその差が感じられます。
おかげで、バルログの2000チョイあったBPが
あっという間に1000台になってしまいました…。

このような結果なので正直、PS3やWiiでアクション系がメインの人に
REGZAはあまりお勧めできません。
ついでに言うと、私もXbox360がメインではあるのですが、
PCへのキャプチャ環境をD端子で組んでいる為、
HDMI接続前提の『ゲームダイレクト』は使いづらいです。(´д`)

遅延の検証

では、実際にどれほどの差があるのか、
http://gametv.sarashi.com/readme.html
↑こちらを参考にしてウチの液晶モニタ『W241DG』と比較してみました。
あまり正しい測定方法ではないのであくまで参考程度ですが、
画面はそれぞれVGAのクローン出力(1920×1080)を
デジカメのシャッタースピード1/60秒で撮影しています。

ゲームダイレクト

まずは『ゲームダイレクト』オンの状態です。
W241DGと比べて約0.5フレの遅れが見られます。
ちなみにW241DGは遅延1フレ程度らしいです。

ゲームモード(Wスキャン倍速オフ)

続いてダイレクトOFFの通常『ゲームモード』かつ、
Wスキャン倍速オフの状態です。
約3フレ弱の遅れでしょうか。

ゲームモード(Wスキャン倍速オン)

さらに上記+Wスキャン倍速オンです。
もともと『ゲームモード』の倍速機能は単純二度振りだけらしいので、
遅延にはあまり関係なさそうです。

おまかせモード

最後はおまけでテレビを見る時の『おまかせモード』です。
さすがに酷くて6フレほど遅れている感じでしょうか。

ちなみに1フレとは1/60秒のことで、約0.016秒を表します。
Z9000の『ゲームモード』の遅延を4フレとした場合、
スト4ではリュウの小足や昇龍の発生部分に丸々遅れをとり、
また高橋名人にとっては約1発分のショットが放たれません。

動画による検証

こちらは某三原の人が検証された
Z9000とブラウン管テレビとの比較動画を紹介させて頂きます。
接続はD端子とのことなので、Z9000側は恐らく遅延4フレの
『ゲームモード』なのが残念ですが、なかなか興味深い映像です。
さらに後半はZ9000の設定を変えて、通常のテレビモード(遅延約7フレ)
との比較を見ることができます。